訪日中国人を取り込んだインバウンド戦略:茨城空港の利用者を増やすポイントとは?

日本各地、訪日外国人による観光で賑わっている。

2015年は、1970万人もの外国人観光客が日本を訪れてくれました。

特に、訪日中国人数が、増加し、『爆買い』というワードも話題を呼んだと思います。

今回のテーマは、地方空港。

地方空港というと、赤字体質から抜けきれず、常に存続を危ぶまれているという認識を持っている方々も少なくありません。

「静岡空港」「茨城空港」など、地方空港が訪日外国人を取り入れ、業績を伸ばしている一婦で、両空港の利用者数には開きがあります。

2015年4月〜10月までのそれぞれの国内線・国際線の利用者を比較してみる。

茨城空港

  • 国内線:25.2万人
  • 国際線:8.7万人

静岡空港

  • 国内線:30.0万人
  • 国際線:37.6万人

特に、国際線の利用者数に開きがあるのがわかる。

中国最大のLCCである春秋航空が茨城空港を活用している。

また、静岡空港は、中国の各都市と静岡空港を結んでいる。つまり、訪日中国人の取り組みに成功しているかどうかが明暗を分けたと言える。

それでは、なぜ静岡空港は、訪日中国人の利用者を増やすことができたのが、また、茨城空港の利用者を伸ばすためのポイントは何なのかを考えていく。

 

静岡空港には、地理的な優位性が存在するのではないだろうか

まずは、静岡空港には、地理的な優位性が存在するということ。

中国人観光客の訪日目的を考えると

  • ショッピング
  • 日本の景観を楽しむ
  • 日本食を堪能する
  • 日本の文化に触れる

これらの目的のもと、日本を訪れる人が多いと思います。

そして、現在のトレンドとして、「モノ消費」から「コト消費」ということで、『爆買い』だけではなく、美容室に行ったり、エステに行ったりなど、日本でしか味わえない、体験だったりとか、経験にお金を払う傾向もある。

 

それらのニーズを満たすのに、静岡空港は、魅力的な場所に位置しているのではないかと仮説が立てられる。

富士山、御殿場アウトレット、伊豆と各カテゴリーの有名なコンテンツが目白押し。

中国人観光客に人気な場所は、東京・富士山・大阪・京都など「ゴールデンルート」と呼ばれている。

東京、または大阪方面に出かける場合を考えても、利便性も高く、延長線上に目的地がある点は、魅力的な場所なのではないでしょうか。

 

茨城空港の国際線利用者数を伸ばすためには、観光資源の活用が不可欠ではないだろうか

静岡空港には、「富士山」「御殿場アウトレット」「伊豆」などの観光資源が豊富であり、それらをうまく発信させ、ニーズを引き立たせていると思います。

したがって、茨城空港の国際線利用者を増やすためにも、まずは、周辺の観光資源の活用、もしくは、インバウンド戦略としてコンテンツを作るという行動が大切であると思いました。

しかし、調べてみると茨城にも素敵な観光スポットがたくさんあり、それらの観光資源を活かしきれていないのではと思う。

  1. ひたち海浜公園
  2. 竜神大吊橋
  3. 袋田の滝
  4. 大洗水族館
  5. ワープステーション江戸

参照:『都道府県ランク最下位はウソ?茨城県の素敵過ぎる観光スポット20選

これらの観光資源のプロモーションがしっかりさせてからは、移動手段の問題を解決していく。

それぞれの観光スポットへの移動距離は長く、車移動がメインになるでしょう。

団体観光客などの案内であれば、十分であるかもしれないが、ツアーの日程も決まっているはずなので、スケジュールを加味した上で、ツアーを組んでいく必要も出てくるでしょう。

 

今日、個人旅行で日本を訪れる観光客の割合も増加している。

その中で、ショッピング需要の他に、新たなニーズが生まれ、そちらの割合も大きくなると考えられる。

先々の見通しをある程度考えた、観光資源の活用、コンテンツ制作、プロモーションの実施は、今後のインバウンド需要を取り込むのにも重要なポイントであると思いました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

アメリカで地ビールの人気が上昇。人気の理由は、ターゲット層の変化なのか。

今、アメリカで地ビールが人気になっています。(参照:『地ビール、米国で空前の売れ行き ざわつく大手メーカー』)

米国の地ビールの醸造所の数は、米国醸造家協会によると、15年11月で4144。

禁酒法時代前の1873年のピークの4131を上回り、過去最多だ。

販売額は2014年に196億ドル(約2兆2千億円)で、10年前の4.4倍に増えた。

醸造業者も増え、地ビールの販売額も年々増えているとのこと。

ビール業界というものは、昔からある市場であり、なぜ、近年マーケットが伸びてきているのだろうか。

それは、『ビール』自体のポジショニングと、消費者層の変化が関係しているのではないでしょうか。

 

アメリカのビール市場の市場規模は1000億ドル。そのなかで、大手メーカーのシェアは高い

アメリカのビール市場について整理します。

アメリカのビール市場の市場規模は、約1000億ドル(約12兆円)。

年間消費量は、2418万kl(2011年)であり、1人あたりの年間消費量に関しては、121本/年消費するほどです(2011年)。

 

また、アメリカにおける、ビール市場の構成比を考えてみます。

No メーカー名 シェア率
1 Auheuser-Busch 46%
2 MillerCoors 27%
3 Crown Imports 6.2%
4 Heineken USA 3.9%

Anherser-Buschは、アメリカの大手ビールメーカーであり、世界第3位のビール生産量を誇ります。

主力のビールブランドは、『バドワイザー』。

社名よりもビールブランドの認知が先行しているほど、世界でも有名なブランド。

ビール市場のシェアを踏まえると、大手ビールメーカーが台頭しているイメージを抱きます。

 

地ビールの市場規模や196億ドルにまで成長。2020年には全体シェアの20%を目指す

ビール市場の成長は、横ばいだが、地ビールの市場規模は、年々増加しています。

アメリカの地ビールのシェア率推移

地ビールのシェアは、ビール市場の全体の11%にまで拡大しています。

2014年には、醸造所数も、3000か所を超え、年間の生産量も1000万バレル(17億リットル)を超えました。

地ビールの生産量は18%増加で推移しており、金額ベースでは、22%の伸びを達成しています。

金額ベースであれば、市場全体の19%を占めるほどに。

地ビールの市場規模は、196億ドルにまで成長しており、2020年には全体の20%のシェアを獲得の見通しを立てています。

 

地ビールの市場規模が拡大している要因は?

地ビールの市場規模が拡大している理由は、何なのでしょうか。

  • 『ビール』のポジショニングの変化
  • ターゲット層の変化
  • 価格的な要素
  • 流通チャネルの変化
  • 製品自体の変化

様々な仮説ができますが、ここでは、「『ビール』のポジショニングの変化」と「ターゲット層の変化」を論点にあげたいと思います。

 

アメリカでよく飲まれるお酒は、『ビール』です。

ビール市場は、古くから存在しており、ビールという存在自体が馴染み深いものであると思います。

 

価格は、高いものでボトル6本入りで約15ドル(約1700円)と、大手メーカーの倍ほど。

それでも、マンゴーやグレープフルーツなど様々な材料を使った約70種類の商品が好評だ。

昨年の売り上げは、前年の2倍の1億ドル(113億円)を超えた。

以上を踏まえると、地ビールの価格は、大手ビールメーカーの商品と比較すると、決して安くはない。

したがって、大手ビールメーカーの商品は、コモディティ化しているので、「ダサい」「他のものを飲みたい」というような、消費者動向の変化が起きていると考えられます。

 

地ビールを楽しむことが、ファッショナブルで、オーガニックなイメージが定着し、『地ビール』のポジショニングが確立していったのではないでしょうか。

 

また、スマホやソーシャルメディアの登場により、個人の情報の影響力が大きくなったこともあり、地ビールに対する認知度、理解度が高まっているのでしょう。

 

日本でも『ビール』の認知が変わっていく?!

日本でも、今後地ビールの需要は高まっていくでしょう。

すでに、地ビールの消費も伸びていますが。

消費増税後も、プレミアムモルツなど、高価だが、美味しいビールへの需要が高かったことを踏まえると、ビールという認識も変わっていくことが伺えます。

そして、スマホやソーシャルメディアの登場により、ライフスタイルの変化を起こしています。

Instagramなどに地ビールを飲んでいる写真を投稿するなど、地ビールを飲む目的が変化することで、さらなる成長が予想されます。

さらに今後は、外部環境の変化をも踏まえた、マーケティング戦略が重要になってきますね。

 

今回は、昔から存在するビール市場の中で、地ビールの市場が成長していることをピックアップし、マーケティング的な要素で、仮説を立ててみました。

普段から転がっている、情報をインプットするだけでなく、『考える』ということを意識しながら、インプットすると、違った見方ができて重い白いですね。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

インバウンドビジネス:スマホで同時通訳と微信で集客。インバウンド重要の取り込みは、プロモーションだけで十分なのだろうか。

東芝は、インバウンド需要を取り込むのためのビジネス支援として、サービスを提供し始めました。

それは、情報通信技術を活用して、商業施設などでの集客・接客サポートをする、『トータルインバウンドサービス』を銘打って売り込んでいます。(参照:『福岡天神、スマホで同時通訳 SNS「微信」で集客』)

客がスマホに中国語で「コインロッカーはどこにありますか?」などと聞きたいことを吹き込むと、画面に日本語で吹き込んだ内容が表示される。

その表示を見た従業員が案内を日本語で話し、スマホが中国語で表示するのが一連の流れ。

ほぼリアルタイムに意思疎通できるのが特徴だ。

また、中国版LINEとも称される微信より、イベント情報、クーポン、商品情報の発信などをして、訪日中国人の取り込みをしていく。

しかし、訪日中国人客層を取り込むためには、プロモーション戦略だけで良いのでしょうか。

僕は、訪日中国人の購買プロセスを意識しながら、ビジネスモデル変革も必要なのではと考えました。

 

訪日中国人の60%以上は、買いたいものを訪日前に決めている

日本を訪れる中国人は、どのように買いたい物のリストアップをするのでしょうか。

情報収集で活用されるのが、インターネットです。

特に、微信、微博などの中国2大ソーシャルメディアによる、友人・知人の『口コミ』という情報の影響力が大きいことがわかっています。

さらに商品情報などを知るプロセスを分解すると、「①認知」「②理解」に分解できると思います。

 

①認知段階では、微信・微博などのソーシャルメディアなどから情報を取り入れます。

次に②理解の段階で、動画サイトや百度、淘宝などを活用して商品理解を深めるでしょう。

したがって、訪日前に買いたい物が決まっていることが多いうこと。

 

日本に来てから、サービス・商品を買ってもらうためには、事前に商品に対する認知と理解を深めさせることが重要ということになり、クーポンや現地での集客という施策は、重要だが、十分条件とは言えません。

 

インバウンド需要を取り込むためには、ビジネスモデルの変革も必要ではないだろうか

訪日中国人が買いたいものは、訪日前から、決まっており、ましてやツアーなど訪れる訪日中国人には、びっしりと予定が詰まっていて、自由時間、つまり買い物時間なども決まっています。

買い物時には、無駄な時間はないはずです。

よって、訪日中国人に対して、「如何にして、商品情報を発信し、認知してもらうか」「如何にして、日本でしか手に入らないという価値を植え付けていくか」がポイント。

また、それを実施するために「ビジネスモデルの変革」も必要なのではないかと思いました。

 

例えば、小売業界だったら、訪日中国人向けの商品を開発したり、売り方を変えるのです。

お店に行くと、せんべいの訳あり商品や、カステラなどの型クズれ品が売っています。

それは、価格的にもリーズナブルであって、店によって、正規品と買ったら、1個◯◯円のように、「合計モデル」で販売しています。

その「合計モデル」を取り入れるのも、1つのアイデアではないでしょうか。

 

訪日中国人が購入する商品に、店側がPRしたい商品を付随して売る、つまり実際に使ってもらったり、体験してもらうことで、その商品自体の価値を感じてもらい、SNSなどでの拡散を狙うのです。

実際に、使用したユーザーの口コミは影響力がありますから、効果的であると思いました。

 

今後は、日本人のインフルエンサーによる情報発信もポイントになるのではないだろうか

また、日本人インフルエンサーによる情報発信もこれから、重要になってくると思います。

微信・微博では、当然中国人ユーザーによる情報発信がメインでしょう。

しかし、「なぜ、日本人による情報発信が少ないのか」疑問に思っていました。

 

中国人が日本商品を購入する理由として、「品質が良い」「日本で買うと安い」という要素は大きい。

つまり、評価経済ということ。

そこには、ジャパンブランドという強みがあって、それに消費者はお金を払っている。

したがって、普段からジャパンブランドを使用している日本人による情報というものは、非常に価値があり、それを活用することで、さらなるシナジー効果が得られるのではないでしょうか。

これから、まだまだ伸びてくるであろう訪日観光客数ですが、ですが、日本を知ってもらうために、僕ものんびりしていられないと思いました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

グロービス流ビジネス基礎力10を読んで:成果をあげる問題解決を行うために必要なプロセス

問題解決をするための具体的な方法がわからない。

社会人になったばかりで、漠然と不安。

自分の力に全く自信がない。

 

このような気持ちを抱いている人も多いと思います。

グロービス経営大学院の『グロービス流ビジネス基礎力10』は、そのような不安要素を解決してくれる良書でした。

ビジネス基礎力10

この本を読むことで

  • 問題発見から問題解決までを考えるためのプロセスを理解する
  • 行動する前に、まずは「問い(目的)」を理解すること
  • 仮説を立てることの重要性について

の3つのポイントを理解することが重要であると思いました。

 

問題解決のためには、まずは『問い(目的)』を理解すること

成果をあげる問題解決方法を知らない人が陥りがちなポイントは、「解決策を考えてしまう」ということ。

つまり、計画とそれに対する行動を一生懸命するということ。

 

計画を立てることも、それに対する行動を起こすことも重要です。

しかし、それが問題解決との関係性が低ければ、効果が低くなります、もっと言えば、無意味になる。

 

だから、そう言った『ムダな行動』をなくすために、何が必要なのか。

それは、「(本質的な)問い(目的)を明確にする」ことです。

 

まず、成果をあげる問題解決方法のプロセスは、以下の6つのステップが重要になります。

  1. 問い(目的)を明確にする
  2. 仮説を立てる
  3. 情報収集
  4. 情報の分析、問題発見
  5. 解決策を考える
  6. アウトプット(プレゼン)

 

「問い」をしっかりと押さえていなかったために、仕事が効率的・効果的に進まない例は枚挙に暇がありません。

目の前で片付けている業務は、具体的にどのような課題(=問い)を解決するためのものなのか、ということを常に考えることが重要。

 

問い(目的)を分解して、本質的な問題を見極める

「これからうちもグローバル化を推進していくためには、グローバル人材を増やしていかなくては。ちょっとグローバル人材の育成施策を考えてくれ」

このように言われた場面を想像してみてください。

ここで焦点になるのが「グローバル人材の育成施策」の企画立案です。

しかし、「グローバル人材」というなんとも抽象的なワードによって、計画・行動が立てられません。

 

このように、問い(目的)そのものが、大きい場合がある。

したがって、これを分解して、本質的な問題を見極めます。

  • 「グローバル人材」の定義は何か?
  • いつまでに、どのくらいの人材を確保するべきなのか?
  • どの事業の成長を促すために必要なのか?

問いが大きい場合、まずはその「問い」が何を意味しているのか、を問いの出し手とともにしっかりと議論し、握る(共通の理解に達する)ことが必須です。

 

なぜ、仮説を立てることが大切なのか?

なぜ、仮説を立てることが重要なのか?

一言でいえば、生産性が高い仕事ができるからである。

生産性は、「インプット量」と「アウトプット量)で決まります。

したがって、いかに少ないインプットで、最大限のアウトプットを出すことができるのかがポイント。

そのために、仮説を立てるのです。

 

つまり仮説を立てるメリットは、「仕事のスピードがアップ」「仕事の質が上がる」ということ。

 

見極めた問い(目的)に対して、自分の仮説を立てます。

次の行動を起こすという目的のもと、その仮説を検証するために必要な情報を収集していく。

仮説が立てられないということは、そもそもの問い(目的)がきちんと押さえてれていないということ。

フレームワークの引き出しを増やし、問いのフレームワークとして、活かすことで、ぜひ仮説を引き出す糸口としても使ってみましょう。

 

仮説構築力を高めるためには、問題意識を持つことから

仮説を構築しようという推進力としての仕事への問題意識と、仮説のネタとなる知識や情報の引き出しの2つがあって初めてビジネスで「使える」仮説が生み出せる。

 

日々どれだけの目的意識、問題意識を持って仕事に取り組んでいるかが、仮説構築のスタート。

 

まとめ

仮説を立てることで、見極めた問い(目的)を立証するための道筋(ストーリーライン)は、明確になっていきます。

つまり、どんなことを調べて、どのようなことをアウトプットするのかが明確になるというと。

生産性が高いアウトプットをするためには、いかに良質な問題を発見できるかどうかにかかっているということです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

訪日中国人の消費行動が「モノ消費」から「コト消費」へ:消費ニーズの分析からマーケット感覚を身につけよう

2015年の流行語大賞になった「爆買い」

2月7日〜13日は、中国の春節にあたり、たくさんの訪日中国人で、賑わっている。

 

百貨店や家電量販店、ドラッグストアなどでの「爆買い」に目を奪われがちだが、今回の消費傾向には、ある特徴があるという。

 

それは、「モノ消費」から「コト消費」へと、消費行動が移行しているとのことです。

(参照:『中国人訪日客の消費動向 「爆買い」から体験型に』)

つまり、体験型のサービスに対する需要が高まっているということ。

人材サービス大手のリクルートホールディングスが昨年12月に発表した2016年のトレンド予測の中で示されていた。

中国、台湾などから日本を訪れる観光客の行動が、美容室やエステティックサロンなどの体験に移りつつある、とした。

訪日のリピーターが増えることに加え、アジア各国の女性にとって「美容で憧れる国」の1位は日本だからだ。

 

また、全国に免税店を展開しているラオックスの羅怡文社長も

中国人観光客の動向について、「中国で株価が暴落した去年9月ごろから、一部の店舗で1人当たりの購入単価が下がってきた。

高額な家電商品の購入が一巡する一方、化粧品などの日用品が買われている」

と述べている。

 

その中で、日本の企業はマーケティングのズレを感じさせる行動を実施しているようにも感じる。

今回は、訪日中国人の消費傾向は、今後どのようになっていくのかということと、購買までの動線を踏まえた上で、企業が取り組みべきポイントについて考えてみたいと思います。

 

中国経済低迷の一方で、伸び続ける訪日中国人数

中国経済の成長に急ブレーキがかかり、世界経済にも影響を与えています。

中国経済成長率推移

人民元安が中国の為替政策や経済の見通しを不透明にさせている」と指摘。

中国経済の混乱が国際的な金融市場を不安定にさせ、世界的な成長鈍化や原油など資源価格の下落、新興国経済の減速につながる悪循環を生み出す恐れがある。(参照:『FRB議長、中国の人民元切り下げや経済失速に警鐘』)

供給面を考えてみる。

経済を見通すための一つの指標である製造業のPMI(購買者担当指数)は、2015年の8月以降は50%を下回るなど、製造業の成長率を低迷させている。

 

例えば、鉄鋼業界の世界粗鋼生産量は、約16億t。そのうちの50%を中国が消費している。

しかし、中国経済の低迷に伴い、鉄鋼消費需要も下がる一方で、鉄鋼製品の生産量は変わらないから、供給過多という状態を引き起こしている。

中国はと言うと、国内需要が低下しているので、輸出に力を入れる。

結果的に、需給バランスが崩れ、世界規模での低迷を引き起こしている。

 

一方で、第3次産業はというと、堅調に推移し、非製造業PMI(商務活動指数)も同様に、堅調に推移し、景気の下支えとなった。

 

中国1人あたりのGDP推移

中国における、1人あたりのGDP推移を見ると上昇傾向にある。

購買力平価GDPを見ても、GDPの上昇と比例して、上昇傾向にあるということは、物価の上昇が起こっているということ。

したがって、国民レベルでの所得は上昇している。

 

資産が5万ドル〜50万ドルの『中間層』の数は、1億900万人にも上るという。

これに伴い、旅行需要も伸びている。

旅行需要というものは、経済成長に影響を受けやすいと思うが、以前高い状態。

 

2015年、訪日中国人数も500万人と2014年の訪日中国人数の2倍となりました。

 

中国人旅行者数は、1億人にも及ぶ:今後の訪日需要は?

中国人の海外旅行者数は、約1億人。

増加している要因は、「若いミレニアム世代の増加」「富裕層の旅行者数の増加」とのこと。

そのうち、2015年は500万人もの中国人が日本を訪れました。

しかし、全体数から考えると、1%にも満たない。

これからまだ、伸びてきそうですね。

 

『爆買い』が2015年の流行語大賞を獲得したが、訪日中国人は実際に、何を爆買いしているのか。

 

マクロミルの調査によると

訪日中国人の、旅行前の予算は、約48万円。日本で買っておくべきものとして、

  • スキンケア化粧品
  • チョコレート
  • 一眼レフカメラ
  • 菓子類
  • 炊飯器
  • 目薬

という回答が多い。

 

また、微博で投稿される内容は

  • 化粧品
  • 魔法瓶
  • マスク
  • ダイエット食品
  • 漢方薬

が多いという結果とのことです。

 

一方で、消費動向のトレンドが変わりつつあるという。

今までは、日用品、化粧品、電化製品など「モノ消費」が多かったが、最近の消費傾向として、エステに通ったり、美容室に行ったりと、「コト消費」へと移行しつつあるといいます。

 

マーケット感覚を身につけよう

消費傾向が「モノ消費」から「コト消費」へと移り変わっているということですが、まだまだ「モノ消費」の需要はある。

その中で、ちょっと疑問に思ったのが、ローカルブランドの「TAX FREE」の看板だ。

店内を見渡すと、中国語によるディスカウント情報の看板もあるので、訪日中国人を取り込もうという施策だと思います。

 

訪日中国人の購買動線は、「SNSによる口コミ」がメイン。

つまり、中国本土にいる時から、日本で買うものは決まっているということ。

カスタマージャーニーマップ

したがって、ローカルブランドを買ってもらうためには、その場で強烈な印象を植え付けて、買ってもらい、SNSで発信してもらうということが鍵を握る。

だから、看板を立てたからといって、訪日中国人を取り込むことにつながらないと考える。

 

訪日中国人を取り込むために

  • 訪日中国人のニーズに合わせたサービスの開発
  • 訪日中国人がよく訪れる場所とのタイアップ

というポイントが大切ではないでしょうか。

 

例えば、ホテルや旅館など、訪日中国人が宿泊する施設と連携して、浴衣などをデザインしたり、アメニティーとしておいてみる。

そこから、SNSなどで発信されるような仕掛け作りをして、コツコツと認知度を高めていくということが重要であると思います。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

【要約】ちきりんさん著『自分のアタマで考えよう』まとめ!思考法4つプロセスって?

「プロ野球ファンの年齢層が高いことが意味する今後の動向は?」

この問いに対して、どのように考えますか?

 

ちきりん氏著の『自分のアタマで考えよう』を読んで、

「知っている」から脱却し、「考える」ためには、何が必要なのか、

どのような視点が必要なのかがまとめられています。

 

社会派ブロガーとして活躍するちきりんさん。

 

政治、経済情報など様々なニュースを取り扱っている中で、

どのようにすれば『自分のアタマ』で考えることができるのか

思考プロセスをまとめました。

固定観念・先入観に惑わされないこと

ついやってしまう考え方について

先ほどの問いに戻りましょう。

「プロ野球ファンの年齢層が高いことが意味する今後の動向は?」

この問いに対して、

A君とB君は、こう考えました。

A君の意見

日本のプロ野球の未来は暗い。

 

なぜなら、ファンが高齢化しているからだ。

高齢化したファンはそのうち死んでしまうので、

プロ野球ファンがいなくなってしまう。

 

プロ野球は早急に若いファンを取り戻すべく努力すべきだ。

 

B君の意見

日本のプロ野球の未来は明るい。

 

なぜなら現在のファンの多くは資金的に余裕があり、余暇時間も長く、

他に娯楽も多くない高齢者だからだ。

 

日本のプロ野球は、シニア層のファン向けビジネスに積極的に乗り出すべきだ。

示されたデータを読み取り、上記のように考えたという点では、

正解なのかもしれません。

 

しかし、それは客観的な意見に基づいている考えなのか。

 

ある情報から楽観的なことしか読み取れない。

 

反対に悲観的なことしか読み取れないのは、

読み手に最初からバイアスがかかっているからです。

 

なんらかの固定観念、既成概念、

すなわち「もともと知っていること」に影響されていることが多いのです。

 

C君の意見を考えてみると

C君の意見

プロ野球ファンの高齢化が進んでいる。

高齢者はお金を持っているし、余暇時間を持て余している。

 

しかも、若者よりも人口も多い。

こんなにファンが高齢化しているなら、

今後はもっとシニア向けのビジネスを展開すべきではないか?

その方が、経済的にゆとりがなく人数も減ってしまう若者向けのスポーツであり続けるより儲かるかもしれない。

 

一方で、長期的に見れば、現在高齢のファンがいなくなった後、

今の若者が野球に興味を持たないまま中高年になれば、プロ野球はジリ貧になってしまう。

 

だから、今の若者も年をとれば野球の魅力に気がついてくれるような仕掛けを提供していく必要がある。

思考は、知識に影響されます。

過去の知識ではなく、目の前の情報から考えることを意識することが重要

『自分のアタマ』で考えるための思考プロセスは?

「目的」から理解する

会議などでなかなか、意思決定など

次の行動が起こすことができないのはなぜなのか?

 

それは、ゴール(目標)が明確になっていないからです。

 

つまり、どこに着地すれば良いのかが分からないので、

「あれも調べよう」「これも調べよう」といったように、

無駄な行動が多くなり、結局何のために調べたのか分からなくなってしまうのです。

 

それを防ぐためには、

まず最初に「目的」を明確にすることです

こちらの記事も参考にしてください。

 

こちらにも、最初に「イシュー(目的)」を考える重要性が学べます。

 

「どんな事を明確にしたいのか」

「何でそれを調べるのか」

 

まずは、目的を明確にしましょう。

目的を明確にすることで、やるべき行動も明確になります。

無駄な行動をせずに、最短で目的に近づくことができるのです。

情報を手に入れた時は「なぜ?」「だから何?」を考える

情報を手に入れた時は、

まず「なぜ?」「だから何?」を考える癖をつけましょう

 

日々、流れている情報を手にいれるだけでは、表面上の知識に過ぎません。

手に入れた情報を、自分で考えて、深堀りしていくことが重要です。

 

また、その情報の裏側を考えるということでしょうか。

ある情報に十分な時間をかけることで、理解力は増しますし、

「使える知識」として、インプットされます。

情報を深堀りするために必要な4つのポイント

では、情報を深掘りするためにはどうすれば良いのか。

先ほどの「なぜ?」「だから何?」を考えることと、以下の4つのポイントを考えましょう。

ポイント
  1. 因数分解する
  2. 縦(時系列)と横(カテゴリー)で比較する
  3. 考える要素のレベルを揃える
  4. 前提条件(ルール)を明確にする

因数分解する

情報を因数分解するとは、情報を細くするということ

例えば

「売上を伸ばしたい」

これは、漠然とした内容です。

 

この「売上」という情報を因数分解すると

「売上=客数×客単価×リピート率」

「売上=個数×単価」

「売上=女性顧客の売上+男性顧客の売上」

など、様々な切り口で細分化することができます。

 

細分化することで何ができるのかというと、

次の行動を考えやすくなる。

 

売上を伸ばすために、客数を増やそうといったように、細分化することで、調べる内容と、行動への筋道を立てられます。

 

縦(時系列)と横(カテゴリー)で比較する

それぞれの事象を、時間などで比較することで、それぞれの特徴をおえることができます。

 

考える要素のレベルを揃える

「10代の日本人」「10代のアメリカ人」のように比較対象のレベルを合わせる。

「10代の男性」「犬」のように、まったく関連性がない者同士を比較しても、

見いだせる要素が少ないですし、話に食い違いが起きる原因です。

前提条件(ルール)を明確にする

「驚くコンテンツを考えてください!」といきなり言われても、思考が停止します。

 

そのために、前提条件(ルール)を設定する。

「訪日外国人が驚くコンテンツを考えてください!」の方が、

思考しやすいのが分かるでしょう。

まとめ

以上が、ちきりん氏が進めている「自分のアタマで考える」ためのステップです。

 

インターネットとスマホによって、

僕たちの周りには情報が溢れかえっている。

 

ニュースキュレーションアプリを使えば、

様々な情報媒体から情報を得ることができる。

 

つまり、情報を入手することは簡単で、それをどう活かすことができるのか。

それには、まず自分で考えるということが重要で、

それを訓練するためには、日々の積み重ねだと思います。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0

インドネシアで和牛人気に火が付いた要因とは?拡大する牛肉需要の先にあるもの

インドネシアの牛肉市場をめぐる外食・食品企業の動きが活発化しそうです。牛角などを運営するコロライドは、今後5年で現地店舗数を8倍に増やす計画を明らかにしています。

また、伊藤ハムはニュージーランドからハラル対応の牛肉製品を供給する。(参照:『インドネシア、牛肉人気に火。「牛角」など8倍 』)

宗教的な理由もあり、インドネシアではここ10年間で牛肉が2倍に増加している。

牛肉市場が拡大している要因は何なのかを考えるとともに、今後の動向についても考えていきたいと思います。

 

世界の食市場は2020年で680兆円規模へと成長

世界的な視点で見た時に、食市場の動向はどうなっているのか。

2009年における市場規模は、340兆円で会ったが、2020年にはその2倍の680兆円になる見通し。

世界の食市場について

さらに深堀りしていくと

2009年における、中国・インドを含むアジアの市場は、82兆円であった(全体の24%)。

それが、2020年には229兆円と2009年の市場規模の3倍に成長することが予想されている。

 

食市場が拡大している理由は『人口増』『中間層の増加』

市場規模が成長する理由は

「人口の増加と経済的な豊かさを手に入れた『中間層』の増加に伴う、需要の拡大」と予想。

中国GDP推移

中国1人あたりのGDP推移

中国のGDP推移は右肩上がりで、それと比例して1人あたりのGDPも増加傾向にある。

つまり、経済成長に伴い、裕福な生活を送れる人々が増えているということ。

中国では、資産などが5万ドル(600万円)〜50万ドル(6000万円)がある『中間層』が1億900万人。

2000年以降の成長を見たときに、アメリカの2倍のスピードで増加し、世界最大となっている。(参照:『中国の「中間層」が世界最大規模に、米に比べ成長2倍』)

インドネシアのGDP推移

インドネシアの1人あたりのGDP推移

また、インドも同様にGDPの増加に伴い、1人あたりのGDPが上昇している点は、中国の例を踏まえると、『中間層』が増加していることが言えるのではないだろうか。

 

そして、インドネシアのデータを見てみると

インドのGDP推移 インドの1人あたりのGD推移

ものすごい勢いで経済成長していることが読み取れる。

それに伴い、中間層が増加していて、2012年時点では、総人口:2億5000万人のうちの30%にあたる7400万人が中間層として定義されていた。

毎年、新たに900万人ほどが中間層へと移行しており、2020年までには1億4000万人の中間層が誕生すると言われている(総人口の53%)。

 

インドネシア農業省によれば、昨年の牛肉消費量は前年比10%増の約65万4千トン。

10年で2倍近くに増えた。

1人当たり約2.6キログラムと日本の約6キログラムを下回るが、10年以内に4キログラム程度に増えるとの予測がある。

人口を考えれば日本市場を逆転する可能性が大きい。

コロワイドのしゃぶしゃぶ温野菜は、開店2週間で、1か月の目標を達成するほどの人気になっているという。

牛角や温野菜などの、全6店舗を、2016年内に14店舗に拡大し、2020年までに50店舗体制を整える計画。

また、コロライドの他に、日本の外食チェーンは、インドネシアの出店に力を入れる動きを見せています。

 

牛肉輸出は2020年には250億円規模に

牛肉の輸出に関して

2012年の牛肉の輸出金額は約51億円。2020年には250億円規模にまで拡大する計画。

牛肉輸出量の国別割合について

牛肉輸出

香港・アメリカ・シンガポールが高い印象。

アメリカは市場規模が大きいためであると思うが、香港・シンガポールが高い理由は何なのか。

香港とシンガポールに対する輸出では、関税がかからないことが大きのではないだろうか。

しかし、世界の市場規模:340兆円と比較すると、まだまだ伸びる余地を秘めているのではないかと思いました。

 

日本和牛の輸出価格

しかし、日本和牛の輸出価格と世界基準での価格を比べた時に、日本和牛は高価なものであると言える。

サーロインステーキなどの部位に焦点を当てると、さらに価格は跳ね上がる。

のざき牛は、4等級以上の最高級黒毛和牛を安定大量生産に挑んでいる。

このような取り組みによって、安定的に良質な和牛が海外に進出できるようになれば、世界的に中間層が増加した今、日本和牛を広めることは可能だと思いました。

 

また、日本和牛の認知度が高まった後には、和牛のコモディティ化が始まり、神戸牛などのブランド牛への需要が伸びてくるでしょう。

 

日本の食のブランド化というのは、クールジャパンとしても、鍵を握る存在だと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
0