インバウンド戦略

インバウンド需要に応えるために、『民宿』は必要なのか?(3)

「旅館の活用」「新設ホテルを増やしていく」という解決策について詳しく述べましたが、それぞれに問題がありました。(参照:『インバウンド需要に応えるために、『民宿』は必要なのか?(2)』)

今回は、「3.『民泊』つまり、空きスペースのシェアリングを実施していく」についてです。

それは、ホテルビジネスを揺さぶる存在となった『Airbnb』。

 

Airbnbとは?

そもそも『Airbnb』とは、どのようなサービスなのでしょうか?

Airbnbとは、世界中に空き部屋などを持つ宿泊場所の提供者(ホスト)と宿泊場所を探している旅行者(ゲスト)を繋ぐ、空きリソースを活用したインターネット上のプラットフォーム

物件は、一軒家やアパートの空き部屋(住人あり)か、まるまる貸切(住人なし)の場合が多いが、城、島、ツリーハウスなどユニークな宿泊施設を様々な価格帯で提供している。

2008年、ブライアン・チェスキー、ジョー・ビゲア、ネイサン・ブレチャージクの3人でサービスを創り上げました。

ユニコーン企業の1つであり、創業からわずか8年足らずで、評価額が200億ドル(約2.4兆円)という驚異的な成長を遂げているサービスです。

airbnbインフォグラフィック

こちらは、Airbnbの成長プロセスを可視化したインフォグラフィックです。

 

Airbnbのビジネスモデルを紐解く

airbnbのビジネスモデル

図が、Airbnbの収益モデルのピクト図解です。

ネタイズとしては、Airbnb側はホスト側の決済代行手数料として宿泊料金の3%、ゲスト側からプラットフォーム使用量として宿泊料金の6〜12%を徴収する手法を取っている。

 

世界の通算6000万人がサービスを利用した

airbnbの利用者数

創業から6年で評価額が200億ドルとなり、有名ホテルチェーンと比べても引けを取らない存在となっています。

airbnb評価額

また、世界で190カ国上、3万4000都市で空きスペース物件が登録されています。

その客室数は、100万室を超え、有名ホテルチェーンを抜くほど。

airbnb客室数

通算で6000万人のゲストがこのサービスを利用しており、2015年の夏だけで、利用者数は1700万人を記録。

過去5年間で、353倍もの成長を遂げています。

また、日本でのサービスの普及も拡大している。

掲載物件は、2万1000件を突破。2010年以降の訪日ゲストは、50万人を超えました。

2020年に東京オリンピックも控え、今後5年間で、4万件まで物件数を引き上げる計画です。

日本における、Airbnbの市場規模は、約400億円にまで膨らみました。そして、東京だけの市場規模は、250億円と全体の6割を占めています。

また、Airbnbユーザーによる日本への経済効果は、年間で約2220億円と無視できないレベルに。

 

まとめ

新設ホテルの建設などは、長期的に見ても、維持費用がかかることを踏まえると、なかなか踏み出せない選択肢。

しかし、Airbnbについて、空きスペースを『宿泊施設』として貸し出し、ホストとゲストをマッチングさせるアプリです。

ゲスト側のメリットは

  • 金銭的収入が得られること
  • (旅行者と)異文化交流ができること
  • 貸し出すまでの費用を安く抑えられる
  • 大きなプラットフォームを活用した集客が行える
  • ゲスト保証がある

ホスト側のメリットは

  • 比較的安く泊まれる
  • 現地の文化を体験することができる
  • 異文化交流ができること
  • どこでも使えるアプリである

日本国内でのAirbnbの利用を拡大することで、訪日外国人向けの宿泊施設の確保に対応することができる。

今後も拡大成長していき、ホテル業界のディスラプションを行っていく上で、法律の問題など解決すべき問題がたくさん出てくると思うが、スマホが普及した現代にルールを変える、もしくは緩和するといったような対応も重要でしょう。

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インバウンド需要に応えるために、『民宿』は必要なのか?(2)

訪日外国人数の増加に対して、日本の宿泊施設の客室が追いついていないことを述べました。(参照:『インバウンド需要に応えるためには、『民宿』は必要なのか?』)

したがって、訪日外国人の受け入れを強化しなければならなくて、3つ方法があると考えています。

  1. 旅館の活用
  2. 新設ホテルを増やしていく
  3. 『民泊』つまり、空きスペースのシェアリングを実施していく

今回は、「1.旅館の活用」「2.新設ホテルを増やしていく」という2つの解決策について考えてみます。

 

旅館の稼働率から見ると、まだ訪日外国人の受け入れ余力がある

まずは、「1.旅館の活用」について考えます。

旅館の定員稼働率にまだ余力があることを感じ、より稼働率を上昇させることで、不足している宿泊施設数・客室数を埋め合わせることができるのではないかということです。

日本のホテル客室数

旅館数は、30年前と比べても、ほとんど増減は見られません。ということは、かなりの数の旅館が存在していることが分かります。

旅館の稼働率

ビジネスホテルの定員稼働率と、ビジネスホテル宿泊者のうち、外国人が占める割合が高いとうい結果が出ています。

 

旅館の定員稼働率が低水準である5つの理由は?

しかし、図を見てみると分かるように、旅館に対する定員稼働率はまだまだ余裕があります。

旅館を利用することで課題を改善できると思いますが、「なぜ、旅館の定員稼働率はそこまで上昇していないのか」

  • 訪日目的とマッチしていない部分がある
  • アクセスが不便
  • インターネット環境が整っていない
  • 言語問題
  • プロモーションがうまくいっていない

 

訪日目的と旅館のあり方が乖離しているため

宿泊施設である旅館に対して、「訪日目的とマッチしていない」ということが仮説で挙げられます。訪日外国人数が上昇しています。

特に、中国人観光客の増加率は高く、2015年1月〜10月までの訪日中国人数は、400万人を突破しました。

中国人観光客の主な訪日目的は、『ショッピング』です。

電化製品、医薬品、化粧品、日用品など、中国人観光客による『爆買い』が注目されました。

1人あたりの旅行消費額の内訳として、買い物に充てる金額は一番高い。

すなわち、買い物を目的とした旅行であり、それをより効率的にするために、「駅に高いホテル」や「インターネット環境が整っているホテル」など宿泊施設に対して、『利便性』を求めるでしょう。

それと比較すると、旅館は「静かな場所にある」「駅から少し離れている」というイメージを受けます。

よって、訪日目的と旅館のあり方がマッチしていないことが、図の稼働率に表れているのではないでしょうか。

 

ITインフラが十分に整っていない

各地域にある旅館をイメージすると、なんだか古臭い・廃れているようなイメージを受けます。

それに付随し、インターネット環境、Wi-Fi環境などのITインフラがしっかりと整備されていないでしょう。

訪日外国人の受け入れを強化していく上で、IT化は必須条件です。

訪日中国人は、We ChatやWeiboなどのソーシャルメディアを利用して、買い物するアイテムを検索し、買ったものをタイムラインに投稿します。

また、その他の訪日外国人に関しても、調べ物やソーシャルメディアなどをする上で、インターネット環境が整っていることは重要です。

その点が、ビジネスホテルなどと比較すると、ウィークポイントであるのではないでしょうか。

 

訪日外国人に対しての『旅館』のプロモーションがうまくいっていない

それに伴い、旅館のプロモーション活動が活動ができていないことも挙げられる。

つまり、そもそも訪日外国人がその『旅館』の存在を知らないということが考えられます。

FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアや、YouTubeなどの動画プラットフォームを活用する必要があります。

プロモーション戦略を立てて、しっかりと情報発信をし、(潜在的な)訪日外国人に対して、アピールすることが重要でしょう。

  • 温泉に入りたい
  • 日本文化を体験したい
  • 和室に興味がある
  • 日本料理を食べたい

これらの目的で訪日する観光客も多いです。

プロモーション次第で、まだまだ伸びると思います。

 

新設ホテルの建設は難しい?

2つ目の解決案である「2.新設ホテルと増やしていく」についてです。

需要と供給をバランス良く保足せるために、単純に上昇する需要に対して、ホテル数を増やすという方法です。

しかし、これが難しい理由があります。

それは「コストがかかる」と言うこと。

当たり前かもしれませんが、建設コスト以外にも、ランニングコストとしての維持費用が問題になってくるのではないでしょうか。

まずは、主要企業の客室稼働率です。

主要企業の客室稼働率

高い稼働率を維持しています。2011年は東日本大震災が起こったことで、外国人利用者含め、利用者が減少したのでしょう。

主要企業の客室利益率

それに対しての、営業利益率の推移です。

高い稼働率の割には、営業利益率は高くありません。むしろ、2011年の宿泊者数が減少した時は、マイナスに推移した企業も存在します。

したがって、ホテル運営において固定費用が高いということ。建設コストで莫大な資金を使用した上で、多額のランニングコストが発生します。

ホテル・旅館の倒産件数

帝国バンクによる、調査によると、ホテル・旅館業の倒産件数は100件。

コスト面を踏まえて、倒産理由を考えると、慢性的な利用者が減少したことで、(ランニング)コストが支払い切れず、倒産してしまうケースが多いと予想できます。

訪日外国人が今後も上昇するということで、中期的に需要が見込まれても、コスト的な部分を意識すると、安易に新設ホテルを建設するという選択肢を取るのは難しいのではないでしょうか。

 

まとめ

「旅館の活用」「新設ホテルを増やしていく」という解決策について詳しく述べましたが、それぞれに問題がありました。

次回は、「3.『民泊』つまり、空きスペースのシェアリングを実施していく」について詳しく考えていきます。

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インバウンド需要に応えるためには、『民宿』は必要なのか?

田村明比古観光庁長官は18日、観光客にマンションの空き室などを有料で貸し出す「民泊」の有識者会議を、11月中にも立ち上げる方針を明らかにした。

厚生労働省と合同で、宿泊施設の衛生問題や、治安や防火などの安全性、近隣住民とのトラブル防止、ホテルや旅館との公正な競争環境の整備など、民泊をめぐるさまざまな課題を議論する。

2015年度中に各テーマについて施策の方向性を示し、16年中に結論を出す見通し。(参照:『「民泊」リスクとチャンスの“収支”を探る
』)

訪日外国人数が増加していることを背景に、訪日外国人の『受け入れ』を本格的に考えなければならない。

まずは、宿泊場所の確保だ。

 

2015年10月時点で、訪日外国人数は1631万人と過去最高

訪日外国人数

2014年の訪日外国人数は、1341万人でした。

そして、2015年1月〜10月までの訪日外国人数は、1631万人と既に2014年の数値を抜き、過去最高を更新しています。

日本政府も、今後の訪日外国人数の目標値を引き上げなどを考えても、これからも日本を訪れる外国人は増加することが予想されます。

 

訪日外国人に対する『受け入れ』を考えていく必要がある

それを踏まえて、今後は

訪日外国人の受け入れを強化しなければならない。

誠に勝手ながら、SPEEDA総研の資料を踏まえて説明していきたい。

日本のホテル客室数

ここ20年間の宿泊施設と客室数の推移を考えると、ほぼ横ばいです。ホテル数は伸びていることはわかります。

ということは、ホテルの経営方法が変わってきているということで、小規模経営になってきているということです。

ビジネスホテルの稼働率

主要都市における、ホテルの稼働率も伸びています。

宿泊客の外国人比率

訪日外国人数が増加に伴い、宿泊客に占める外国人比率も上がっています。

ビジネスマンが出張で地方などに行く時に、訪日外国人によって、客室の予約が以前よりも困難になっています。

  1. 大阪
  2. 東京
  3. 京都
  4. 千葉
  5. 兵庫
  6. 福岡
  7. 沖縄
  8. 神奈川
  9. 奈良
  10. 広島
  11. 大分

これらの11都府県で、宿泊場所の不足が予想されています。

特に、みずほ総合研究所によると、東京:5000室、近畿地方:20000室の不足があるという。

 

まとめ

したがって、インバウンド需要に応えるために、受け入れ方の強化、つまり宿泊施設の確保は必然である。

その方法として、僕は3つあると考えていて

  1. 旅館の活用
  2. 新設ホテルを増やしていく
  3. 『民泊』つまり、空きスペースのシェアリングを実施していく

次回は、これらの手段を実施するにあたり、詳しい内容を考えていきたいと思います。

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インバウンド需要の取り込みで日本に高級ホテルを展開すべきか

観光庁によると、2015年7~9月期の訪日外国人の旅行消費額は、前年同期比81.8%増の1兆9億円となり、7期連続で過去最高を更新した。1兆円を上回ったのは1四半期では初めてとなる。(参照:『“訪日外国人”消費、「年間3兆円超えは確実」–7~9月期、初の1兆円突破』)

訪日外国人数が増加することで、課題になってくるポイントが、宿泊先の問題です。

2015年の1月〜9月の訪日外国人数は、約1448万人。

この勢いで増加すると、1900万人を突破するのではと予測されています。

Airbnbなどの宿泊先をシェアするサービスも広まってきたが、まだまだ宿泊先が足りません。

その中で、インバウンド需要の取り込みを踏まえ、高級ホテルを展開するべきであると考えています。

 

なぜ『高級ホテル』なのか?世界にある高級ホテル業界について

日本の宿泊産業の市場規模は、約8兆円。うちホテル業界の市場規模は、約1兆円です。

2014年においては、訪日外国人数の増加に伴い、売上高は1兆6600億円になったとのこと。

地方などにいくと、有名なホテル・旅館はありますが、まだまだプロモーションもしっかりとできていなかったり、認知度が低い宿泊施設は多いのが現状です。

いわゆる、『ラグジュアリーホテル』と言われる、高級ホテルも少ない。

一方で、世界に視野を広げてみると

富豪や、セレブリティが利用している、誰もが憧れるリゾート地が存在しています。

ドバイは、最高峰の商業ビル「ブルジュ・ハリファ」を中心に、高層ビルが群立しており、世界のセレブたちが最も注目しているシティ・リゾートでしょう。

ドバイの中でも高級ホテルと言われている『ブルジュ・アル・アラブ』は、アメニティーがすべてエルメスという豪華さです。

Burj_al_Arab_Sunset

また、所得税や相続税がない「タックス・ヘイブン」の国として知られるモナコ(公国)は、世界各地から高額所得者が多く移住する国として知られています。

ウィリアム王子もバカンスで訪れたことがあるモルディブ。

そして、メキシコ随一のビーチであるカンクンなど、世界には憧れのリゾート地が広あっています。(参照:『死ぬまでには一度は泊まってみたい世界の豪華ホテル21選』)

したがって、富裕層に対する受け入れ環境が整っていて、富裕層が気持ち良くお金を使えるようなサービスと環境が整っています。

しかし、日本にはまだそういった環境が少ない、もしくは知られていない。

今後のインバウンド需要を取り込むポイントの一つとして、富裕層の取り込みは必須です。

 

星野リゾートなどが高級路線に移行している

全国で、高級ホテルや旅館を運営している星野リゾートがスピード感ある様々な取り組みを行っています。

1つは、東京への『都市型旅館』の展開です。

2016年7月、東京・大手町の一等地に『星のや東京」を開業します。

これまで軽井沢をはじめとした全国の観光地で事業を展開していたが、初めて東京へ進出したことになります。(参照:『星野リゾート、1泊10万円の東京旅館に描く夢』)

目的は、先々のインバウンド需要の顕在化でしょう。2020年には東京オリンピックが開催され、足元の状況を踏まえても、訪日外国人数が上昇しています。

外国人の観光客を、おもてなすためにも東京へ高級な都市型の旅館を展開したのです。

星のや東京

また、シティーホテルの買収や、山口県長門市に進出することも発表しています。

(参照:『高級路線の星野リゾート、シティーホテル買収の狙いは』)

(参照:『星野リゾート、山口・長門に進出へ 倒産した老舗の跡地』)

老舗ホテルである、ホテルオークラも2019年春に新装開業する予定し、客室の平均販売価格を1泊4万円と現在の2倍にする予定。

帝国ホテルは今春に改装した都内の高層棟で、6月の平均販売価格が42%上昇した。堅調なレジャー需要と訪日客を追い風に稼働率は高水準で推移しているようです。

今後も外資系高級ホテルなども参入し、ますます『高級化』が進むのでしょう。

 

2015年の訪日外国人数は1900万人に。訪日目的と行動心理を紐解く

2015年、1月〜9月の訪日外国人数は、約1448万人となり、過去最高水準となっています。

2020年までに訪日外国人数を2000万人という目標に対して、前倒しで達成できる見通しも立ってきました。

訪日外国人消費額

訪日外国人による消費額は、約2兆300億円。

そして、2015年、1月〜9月の訪日外国人による消費額は、約2兆6000億円となり、3兆円を越す勢いです。(参照:『訪日外国人:消費額最高 77%増、2兆5967億円』)

訪日外国人消費額

国別では、中国・台湾・韓国などのアジア圏が多いという結果に。

訪日目的

ショッピング需要と日本文化を体験したいというニーズが強いことが分かります。ショッピングに行くにも、立地の良い・環境に良い宿泊施設が求められてきます。

それを踏まえると、一等地にある高級ホテルなどに泊まる観光客は多いはずです。

訪日外国人消費動向

国別で、訪日目的を分析すると、ショッピング需要が高いのはアジア圏。

訪日中国人による『爆買い』は注目されていますが、自国よりも、ブランド品などが安く買えて、かつ渡航距離も近いという環境は、受け入れられていると分析します。

一方で、日本文化を体験したいというニーズが高いのは、欧米。

大江戸温泉などで見受ける外国人は、欧米人が多いですし、分析結果に納得します。

現在、中国は『モノ』への消費が顕在化しています。

しかし、今後、経済的にも豊かになってくると同時にサービスや体験などの『コト』への消費が増えると予測します。

そうなった時に、「良いホテルに泊まりたい」「美味しい料理が食べたい」などのサービスへのニーズが高まるとともに、高級ホテルなどへのニーズも高まるでしょう。

 

まとめ

訪日外国人が増えていく中で、ホテル需要は伸びていきます。

その中でも、高級ホテルへのニーズも高まると予想でき、富裕層の受け入れ環境を整えるという意味でも必要になってくるでしょう。

また、今後は個人観光客が多くなり、地方への旅行も多くなってくると思います。

そこで、地方にある旅館などをリノベーションして、高級化することは面白い取り組みになってくるのではと思います。

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中国の中間層が1億900万人に。今後も『爆買い』は続くのだろうか?

香港(CNNMoney) スイスの金融グループ「クレディ・スイス」は、中国の中間層が世界最大の規模に達し、アメリカを上回る水準で成長していることを発表しました。(参照:『中国の「中間層」が世界最大規模に、米に比べ成長2倍』)

これによると、資産などが5万ドル(約600万円)〜50万ドル(約6000万円)を持つ中国の『中間層』は、約1億900万人。

1人当たり約2万2500ドルと4倍に増加。

中国の総人口は現在、世界全体の約5分の1を占めているが、国際的な資産総額の比率は約10%を占めるほどとなりました。

そこで、注目されるのが、今後の訪日中国人数と『爆買い』でしょう。

中国の中間層が増えたことで、『爆買い』は継続するのだろうか?

 

中国人旅行者数は、1億1000万人。中間層が増加することで旅行者数は増加傾向にある。

中国人観光客

2014年、中国本土の海外旅行者数は、1億1000万人を突破しました。(参照:『2014年の中国人海外旅行者数のべ1億1000万人』)

この数値は、前年比18.7%という大幅に伸びてる結果となりました。

そして、中間層は1億900万人となり、『製造大国』から『消費大国』へと移り変わっていくでしょう。

日本の先行指標はアメリカ。

台湾の先行指標は日本などの先進国。

経済成長を遂げていく中で、人々のライフスタイルやニーズの変化は変わり、それは繰り返されていきます。

かつての日本も

高度経済成長期に手に入れた経済的な豊かさより、海外へのパック旅行を繰り返し、旅行先で『爆買い』を行ってきました。

それを踏まえると、中国も同じで、

今後も海外旅行者数は増え、『爆買い』をする訪日中国人も増加するのではないでしょうか。

 

今年の訪日中国人数は400万人以上。消費額も30万円とインバウンド需要を牽引している結果に

訪日中国人に対するインバウンド戦略

訪日中国人数は、急激に伸びている。

2014年の訪日中国人数は、240万人を突破しました。

訪日外国人の内訳

そして、2015年の訪日中国人数は400万人に到達すると言われています。前年の240万人と比較すると、1.7倍も伸びています。

この増加率を踏まえると、訪日外国人の半分以上が中国人となる日も遠くはないのかもしれません。

 

国慶節での人気旅行先1位は日本であった

10月1日〜10月7日は中国の国慶節でした。

長期休暇を利用して、海外旅行をした人も多かったのですが、国慶節で人気の旅行先は以下のうようになりました。

  1. 日本
  2. 韓国
  3. タイ
  4. 香港
  5. 台湾
  6. アメリカ
  7. シンガポール
  8. インドネシア
  9. モルディブ
  10. イタリア

(参照:『中国人の人気旅行先で日本が初めて韓国を超えてトップに=中国ネット「日本に行ってもマナーが悪いとののしられるだけなのに」』)

訪日中国人が多くなった理由として

  • ビザ発行の緩和
  • 円安
  • 中国経済の成長
  • 免税
  • 日本ブランドの憧れ

などがあるでしょう。

しかし、中国経済が低迷し、混乱したにもかかわらず、日本を訪れる中国人が減らなかったことは、憧れだった日本に行ってみたいという潜在的な需要の顕在化なのではないでしょうか?

 

1人あたりの消費額は30万円。インバウンド需要を牽引する

訪日中国人数の増加が注目されるが、1人あたりの消費額も注目に値するでしょう。

中国人観光客の1人あたりの消費額は約30万円。

外国人観光客全体の平均は、約18万円であることを踏まえると、大きく上回っていることが分かるし、インバウンド需要を引っ張っている存在だ。

消費額が上がっているところは、中国人の経済的な豊かさが上がっているということと、消費意欲が高まっていることが読み取れる。

1人あたりの消費額が上昇し、訪日中国人が増加傾向にあることから、今後も『爆買い』は続くと予想できる。

 

まとめ

今後も訪日中国人による『爆買い』が予想できるが、ポイントは時限的な行動。

日本の消費財は、中国でも手に入れることができるが、バッタものが多く、偽物を掴みたくない人々が、日本に来て、爆買いしている。

現時点では日本で買うメリットがあるから、日本で『爆買い』しているが、ECなどの台頭によって、中国にいながらも購入できるような環境が整備され価格的にも適正化が進めば、『爆買い』も衰退していくでしょう。

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爆買い商品から今後の中国人旅行客の旅行心理について紐解く

中国の国慶節(建国記念日)を機会に日本を訪れる中国人観光客が増加しています。

『円安』『ビザ発行の緩和』『中国と日本を結ぶ便が増加』『LCCの登場』などによって、訪日中国人が増えています。

僕は、まだ日本を訪れてくれる中国人観光客は増えると思っています。

今後の動向に関して、中国人観光客の旅行心理について紐解いていきたいと思います。

 

全体の中国人旅行客数は1億1000万人もいる

中国本土の海外旅行者数は前、年比18.7%増ののべ1億1000万人でした。

訪日中国人数推移

2014年、日本を訪れている中国人旅行客は、240万人と急増しましたが、全体の中国人旅行者数の3%にも満たない数字です。

足元の状況では、『中国株式市場の混乱』『中国元の切り下げ』など、旅行などへの消費を妨げるような要素が出ています。

しかし、それを感じさせず、国慶節(10月1日〜10月7日)では多くの中国人観光客が日本を訪れており、今後も、ものすごいポテンシャルを感じます。

 

『爆買い』で買われる商品は『医薬品』『日用品』が多い

日本に訪れた中国人観光客による『爆買い』が注目されていますが、実際に何を買っているのか。

訪日中国人の消費内訳

2014年に関しては、上図のような商品が人気でした。

中国人の爆買い

そして、ソーシャルメディア上でシェアされている内容について調べると、やはり、『医薬品』『日用品』に対する人気は衰えません。

何故、こういった商品が買われるのか?

  • 日本の商品は、クオリティが高い
  • 健康志向が根付いてきている
  • 自分自身のステータスになる

以前までは、『モノ』に対しての消費の比率が多いという印象が強かったですが、最近では『旅行』『健康』に対しての消費も増えてきている認識です。

 

 

中国にも日本文化が根付いている理由とは?

中国では、生魚を食べる文化はありませんでした、紹興酒などを飲むときも、常温で飲むことから考えても、お酒を冷たくして、飲むということはあまりなかったと思います。

けど、今では生ビールを冷やして飲んだりなど、日本の特有の文化などが根付いてきているのでは。

その要因を作り出しているのは、台湾とか香港などです。

アメリカで流行ったものは、日本でも流行ることと同じように、台湾のライフスタイルやトレンドなどが、中国にも広まっていく。

つまり、台湾・香港などが中国の先行指標と言えます。

台湾の人口は、約2300万人。

そして、日本を訪れる台湾人観光客は、年間で人口の8人に1人という高い割合です。

これを踏まえると、中国人旅行者数1億1000万人のうち、1000万人以上の中国人旅行客が、日本を訪れ、訪日外国人の50%以上が中国人になるという予想も考えられます。

 

今後は、個人旅行者が増加するだろう

訪日中国人

観光庁発行の「訪日外国人消費動向調査(平成25年版)」によると、

中国人観光客は団体旅行が全体の60%、個人旅行が40%で、団体のほうが多い。

というのは、個人旅行は今年1月からビザが緩和されたとはいえ、まだ取得のハードルは高く、

団体観光のほうがはるかに日本に行きやすいという背景があるからだ。

団体旅行というと、ツアーによる観光がメイン。

団体観光ツアーに参加して、初めて日本のゴールデンルートを5~6日間で駆け巡る」のが中国人の日本旅行の定番。

ゴールデンルートとは、東京(浅草・銀座)、ディズニーランド、横浜、箱根、富士山、京都、大阪を巡るコースで、大阪から東京へ、という逆を辿るコースもある。

最近では、「北海道と東京6日間コース」や「沖縄4日間コース」などのツアーもあるが、

やはり、メインは東京・箱根・京都といった「ザ・ニッポン」といえるところだ。

第1回目の旅行は、何はともあれ日本のメジャーな観光地に行ってみよう、ということなのだろう。

今後は、個人旅行も多くなるでしょう。

個人旅行が多くなると、金沢、秋田、青森、九州など地方を訪れる旅行客も同時増えると考えます。

『宿泊先の確保』『言語対応』などの受け入れ方を整備することは必須です。

個人旅行ということで、スマートフォンを片手に、いろいろな情報を現地で入手したり、ソーシャルメディアなどを通して日本人と繋がったりなど『旅』もパーソナル化していくのではないでしょうか。

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医薬品・日用品などのインバウンド需要とSNSからの購買動線について

中国で、国慶節(建国記念日)を迎え、海外旅行が増える中、訪日中国人の『爆買い』が期待されます。(参照:『秋の爆買い熱烈歓迎、中国国慶節で百貨店や薬局』)

インバウンド需要を取り込もうと、百貨店やドラッグストアーなどは販売に力を入れていますが、実際に訪日中国人は『何を』『どうやって』『どのように知って』買っているのかを考えていきたいと思います。

 

医薬品や日用品が大人気であるその理由とは?

観光庁が発表した「訪日外国人消費動向調査」によると、2014年の訪日外国人旅行者による消費総額は、前年比43.3%増の2兆305億円で過去最高額となりました。

それを牽引しているのは、訪日中国人による『爆買い』です。

1人あたりの旅行支出額は、25万円を超え、ダントツで高い数値になっています。

そんな訪日中国人が購入するアイテムとして、

『炊飯器』『温水洗浄便座』など電化製品が人気である印象が強いですが、実際に日本に観光にきた中国人は何を買っているのでしょうか。

ソーシャルメディア上に投稿された情報の集計データを参照してみます。

爆買い

こちらはソーシャルメディアでの7月中の商品情報の投稿ランキングです。

『龍角散ダイレクト』『雪肌精』『熱さまシート』『サンテFX』など医薬品や日用品が多いことが分かります。

中国人の爆買い

こちらは8月の投稿ランキング。

やはり、医薬品・日用品が多いです。

『服飾』『魔法瓶』などこれから寒くなる時期に合わせた商品を購入する傾向があることも読み取れます。つまり、環境的な要因によって、購入する商品や話題になる商品があるということ。

なぜ、このような『医薬品』『日用品』などの商品を購入する訪日中国人が多いのか。

それは、3つの理由があると思います。

  1. 中国製品に対する不満の現れ
  2. 日本ブランドの憧れ
  3. 日本で買うと安く買える

1つは、「中国産の商品は効果があまりない」「身体的に悪影響を及ぼすのではないか」など、商品に対する不満が顕在化されていることが仮説として挙げられます。

日本の健康食品、サプリメントは品質が良く、安全、効果があり、副作用がないと非常に評価が高いことがソーシャルメディア上でもシェアされています。

それを踏まえると、日本の製品は安全に使えるから、購入したいという感情が現れるのではないでしょうか。

 

2つ目は、日本ブランドに対する憧れがあるということ。

炊飯器や魔法瓶、ウォシュレットを持っているという事実が、自分自身のステータスになる要因であることです。

 

最後は、日本で買うことのメリットがある。

日本製品は、海外諸国に流通されているから、買おうと思えば、中国でも買えると思います。

なのに、何故日本で買うのか。

それは、中国で買った時と比較して、安価に商品を買うことが考えられます。

関税などの様々なお金が付け加えられることで、高価格化が発生し、中国で買うよりも、日本で買ったほうが『お得感』があるから訪日中国人が医薬品や日用品を買うことが予想されます。

 

SNSがインバウンド需要を促進、SNSからの購買動線は?

微信

訪日中国人はどのように買いたい日本製品の情報を入手しているのか?

それは、『微信(We Chat)』『微博(Weibo)』などのソーシャルメディア上の投稿をもとに日本製品についての情報を入手し、買いたい商品をリストアップして、日本にやってきます。

それで、実際に商品を買うと。

カスタマージャーニーマップ

したがって、SNS上で購入までアクションが完了しているということ。

『微信(We Chat)』『微博(Weibo)』などでシェアされていない日本商品に関する情報は、露出度も低いこともあり、購入したい商品にはリストアップされていません。

ソーシャルメディア上に発信される情報が持つ影響力が大きいということが言えることから、今後考えるべきポイントは2つあります。

  1. ソーシャルメディア上に商品のプロモーションをしていく
  2. 日本に訪れてから購買に結びつける

当然、ソーシャルメディア上に商品情報を発信していかなければなりません。

上図の購買動線を踏まえると、購入した商品についての投稿が多いことから、まずは「買ってもらう」ということが大切です。

したがって、中国人観光客は何を求めているのかという(潜在的な)ニーズを知ることが大切でしょう。

 

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『爆買い』を促進させる『We Chat(微信)』『Weibo(微博)』まとめ

中国の国慶節(10月1日〜10月7日)の間、たくさんの中国人観光客が日本を訪れ、買い物などを楽しむでしょう。

そこで注目されるのは『爆買い』

訪日中国人が日本の商品をたくさん買い込んで、中国へ帰国することを聞かない日はなくなりましたが、それを支えているサービスがソーシャルメディアです。

『We Chat( 微信)』『Weibo(微博)』の2つのサービスのデータをまとめたいと思います。

 

登録アカウント数:6億を誇る『Weibo(微博)』について

観光庁が発表した「訪日外国人消費動向調査」によると、2015年4~6月期の訪日外国人による旅行消費額は、8887億円。

6四半期連続で最高値を更新しました。

牽引しているのは中国人による消費です。8887億円のうち、中国人による旅行消費額は40.3%と、2位で16.5%の台湾人を大きく引き離しています。

また、中国人1あたりの消費額は、25万円を超えます。2位であるアメリカの18万円を上回り、ダントツです。

中国人観光客による消費額

そんな訪日中国人がよく利用しているものが中国版Twitterである『Weibo(微博)』です。

『Weibo(微博)』とは、「微」=「ミニ」「博」=「ブログ」(微博)という意味です。中国語圏最大のソーシャルメディアで、中国本土のみならず、香港、台湾やその他多くの在中国人のいる国で幅広く利用されています。

微博

 

ユーザー層の60%以上が20代というスマホ世代が使用しているサービス

『Weibo(微博)』の基本データはこちら

  • 登録アカウント数:6億人
  • 公式アカウント登路数:274万アカウント
  • 企業アカウント登録数:112万アカウント
  • 有名人の公式アカウント:120万アカウント
  • 日本企業の公式アカウント登路数:5000アカウント月間アクティビティユーザー数:約2億人以上
  • デイリーアクティビティユーザー数:9300万人以上
  • 1日の平均投稿数:1.6億件
  • 85%がモバイル経由

微博

微博

微博

『Weibo(微博)』を利用しているユーザー層は20代が60%を超えています。

また、学歴や収入が高いユーザーが利用している割合が高いです。スマートフォンを利用している人がそういった層の人たちが多いためなのかもしれませんが。

学歴や収入が高いユーザーが多いことから、一般的な人たちと比較すると、購買力が高く、インターネット経由で商品を購入する頻度も高いと言えるでしょう。

中国のネット規制

何故、FacebookやTwitterなどの世界規模で普及されているソーシャルメディアを使用しないのか。

それは、中国のインターネット文化が大きく関わっています。

政府の検閲により、FacebookやTwitterYouTubeなどのWebサービスへアクセスすることができません。

中国からのユーザーに、サービスを知ってもらうためには、中国のソーシャルメディアである『Weibo(微博)』『We Chat(微信)』を活用する必要があるのです。

 

『We Chat(微信)』は11億人のユーザーを超える人気SNS

微信

大丸・松坂屋もオンライン決済サービス『We Chat Payment』を導入し、中国人の買い物環境の整備を本格的に進めています。

また、首都圏を中心に展開しているジュエリー小売業のサダマツもサービスの導入を発表しています。(参照:『サダマツが大幅反発、中国最大のSNS「WeChat」決済サービスを運用開始』)

『We Chat(微信)』とは、2011年11月に中国最大の通信ソフト開発会社Tencent(騰訊)が提供を始めたものです。

中国国内で利用者数が1番多いSNSアプリは、同社の開発したQQであり、利用者数はほぼ同率になっています。

このQQを改善した形で開発されたのが『WeChat(微信)』になります。

Tencentの発表によると現在の登録ユーザー数は11億人、月間アクティブユーザーが6億人と、メッセージアプリ市場ではFacebook Messenger、WhatsApp、そしてほぼ同率の同社アプリQQに次いで世界第4位の規模となっています。

月間アクティビティユーザー:6億人を超えています。

微信

男女比は、男性が65%、女性の利用は35%です。

微信

次に、ユーザーの年齢層を分析すると、18歳〜25歳の層が45%を占めています。

また、次に多い年齢層は、26歳〜35歳までで、40%を占めており、これらの二つの年齢を合わせると、85%の割合になります。

微信

ユーザーの職業を分析すると、会社員が32%と3分の1ほど占めています。

個人もしくはフリーランスが28%、学生が19%、事業団体(先生、医者など)の職員が10%と続いています。

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最後に、SNSへの接触回数です。

1日に『We Chat(微信)』に接触する回数が、10回以上のユーザーは、55.2%であり、利用している半数以上が頻繁に利用しています。

このことから、『微信(We Chat)』が中国人にとって、コミュニケーションの手段として定着していることが読み取れます。

 

まとめ

これらのソーシャルメディア上に投稿された、日本の文化や日本商品の情報をもとに、日本に旅行した時に買う商品を決めていくのです。

「タクシーに忘れ物をしたら、届けてくれた」など日本に対する親切話が山のように投稿されているのが『Weibo(微博)』と『We Chat(微信)』。

中国人が使うソーシャルメディア上には、リアルな日本の情報が記載され、企業側も彼らにサービスをプロモーションかけるためには、これらのソーシャルメディアを活用したマーケティングを実施することが求められてくるでしょう。

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『爆買い』からみる、訪日中国人のインバウンド消費についてポイント5つ

中国経済の減速に伴い、人民元安・株式市場の混乱があったにも関わらず、中国人観光客は、国慶節(10月1日〜7日)を迎えるにあたって、海外旅行を楽しむ人で賑わうと予想されている。(参照:『中国人の「爆買い」継続、2015年は総額27兆円超へ=報告書』)

春節の際に、日本を訪れた中国人観光客による『爆買い』は記憶に新しい。

2015年の中国人の海外旅行支出は、前年比23%増の2290億ドル(約27兆4800億円)に上る見込みです。

また、2020年までにこの数字が4220億ドルに達すると予想しています。

そこで、今回は訪日中国人による『インバウンド消費』の以下のポイント5つと、今後の『爆買い』についての動向を考えていきたいと思います。

 

①中国人旅行客数は2020年に2億3400万人になる見通し

中国の海外旅行者は依然増加を続けており、2020年までには2億3400万人と、昨年の1億人超から倍増する見通しを立てています。

その中で、どのような国々に行っているのかというと。

中国人観光客の旅行先

旅行先はというと、アジア圏を中心。

「中国よりも手頃な値段で海外商品が手に入る」「距離的にも近い」ということもあり、海外旅行先として、香港が人気になっています。

 

②訪日中国人数は、240万人を突破。日本に与える経済効果も無視できない存在に

日本に関しては、2014年の訪日中国人数は240万人を超えました。

訪日中国人数推移

また、2015年の7月の訪日中国人数は、前年比で倍増の57万人が訪日する結果となりました。

訪日中国人数推移

理由としては

  • 円安効果
  • 中国人の富裕層の増加
  • ビザ発行条件の緩和
  • 中国と日本を結ぶ便が増加したこと
  • LCCなどの格安航空会社の成長拡大

などが挙げられるでしょう。

 

③1人あたりの旅行消費学は25万を超える

中国人観光客の消費額

上の図は、中国人観光客による、国別の消費金額についてのグラフです。

中国人観光客による消費額

他のアジア諸国の消費金額と比較しても、中国人観光客による消費額の大きさが分かります。

消費額の内訳を踏まえると、『買い物』にお金を支払う割合が高いことから、日本製品への信頼と憧れ、製品に対して需要の顕在化ということが読み取れます。

中国人消費内訳

 

④訪日中国人の『爆買い』を促進させるソーシャルメディアの存在

中国のソーシャルメディア

訪日中国人による『爆買い』を促進させた一つの要因として、ソーシャルメディアの存在があります。

日本を訪れた中国人は、『微信(We Chat)』などの中国版のソーシャルメディア上に発信されている情報を基に、買うアイテムを見定めているのです。

訪日中国人数が増加すると同時に、日本旅行に関するソーシャルメディア上への書き込みは増加しています。

ソーシャルメディア上に書き込まれた情報から、「日本に行きたい」「羨ましい」「その化粧品欲しい」などのコメントが集められ、日本旅行へ行きたいという感情を高ぶらせ、訪日者数を伸ばしているのかもしれません。

  1. ホテルで無料でもらえる水を飲まないとどんどん増える、もう4本あるよ。
  2. ホテルのコンセントが少ないからタコ足配線のやつ持っていくべし。
  3. チョコモナカジャンボがあれば何もいらない。
  4. 中国人も日本ではちゃんと並ぶ、環境は大切だね。
  5. 銀座は外国人のほうが多いんじゃないか。
  6. お店の店員さん中国人が多い、同胞がんばれ!
  7. 日本料理もさることながらイタリアンのレベルが高い東京。
  8. 喫煙所に人がいっぱい集まっているのはすごい光景だね。
  9. たばこ吸うところがない、困った。

ソーシャルメディア上では、上記のようなリアルな情報が発信され、個人間が発信する情報の影響力の高さも同時に感じます。

 

⑤訪日中国人はどんなものを買っていくのか?

実際に、日本を訪れた中国人観光客は、何を買っていくのでしょうか。

訪日中国人の消費内訳

2014年、訪日中国人が買った商品の内訳を踏まえると、日常生活で使用されるアイテムが多いことに気づきました。

このことから、

①日本製品の質の高さ

②中国のルールという点から対象のアイテムに関しては、高付加価値が付くものが存在する

ということが言えるのではないでしょうか。

中国で認定されていない外国製医薬品などには、保険が適用されなく、高価な商品として、一般の人たちには購入できないような金額が提示されているのかもしれません。

そこで、日本などで中国で購入するよりも手頃な値段で買える消費への需要が顕在化した結果であると考えました。

 

まとめ

経済的にも豊かな層が増えていくと同時に、訪日中国人数も増加すると考えられます。

そこで、考えるべきポイントは、訪日中国人の受け入れ環境を整えることです。大丸・松坂屋は、オンライン決済サービス『We Chat Payment』の導入を決定しました。

このように中国人観光客が買い物をしやすいような環境を整備することが大切でしょう。

また、中国は、輸出国から国内消費へと今後シフトしていくでしょう。その中で、今のように、『爆買い』概念がなくなっていくかもしれません。

それを踏まえて、「日本に来てもらう理由は何なのか」「リピートできてもらうためには」「サービス・価値への提供」というポイントも同時に考えていかなければならなくなるのではと思いました。

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インバウンド戦略:大丸松坂屋が訪日中国人の受け入れを整えてきた

大丸松坂屋では、訪日中国人観光客の買い物を簡単・便利にするために中国のオンライン決済サービスである『We Chat Payment』の導入を決定した。(参照:『大丸松坂屋百貨店、中国客向け決済「WeChat Payment」導入、帰国後もコミュニケーション継続』)

9月30日から、心斎橋・梅田・京都・神戸・東京・札幌の大丸6店舗、名古屋・上野の松坂屋2店舗のインバウンド重点売場に導入する予定です。

日本初の導入を迎えるわけですが、本格的に訪日中国人観光客の受け入れ環境を整えきていると考えられます。

 

『微信(We Chat)』は、登録者数が11億人を超える人気SNS

中国の人気SNS『微信(We Chat)』は、日本でいう『LINE』のようなメッセンジャーアプリです。

2015年時点でのアプリ登録者数は、11億人を超え、月間のアクティブユーザー数は、6億人を超えます。

また、20以上の言語で利用が可能で、WeChatは200以上の国と地域で運営されています。

 

『We Chat Payment』は、中国人の『爆買い』を加速させるのか?

『WeChat Payment』は、『微信(WeChat)』のユーザーが、自身の銀行口座をアカウントに登録するだけで利用できる新しい決済サービス。

現在は、4億人以上の利用者を誇り、中国人ユーザーの買い物には欠かせないサービスとなっています。

使い方は、実店舗にて『We Chat Payment』を使って、決済をするためには、店舗に設置されているタブレットのQRコードをスマートフォンで読み取るだけ。

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また、請求金額に関しては、デビットカードのように決済完了後、指定の口座より、翌日引き落とされる仕組みです。

現在、日本を訪れる中国人観光客が急増しています。

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2014年8月の時点で、訪日中国人観光客数の過去最高を記録しました。

訪日外国人国別訪問者2014

そして、2014年は240万人の中国人観光客が日本を訪れ、その伸び率は80%を超える結果となりました。

ビザ取得基準の緩和などの外的要因も重なり、訪日中国人が増加しましたが、2020年の東京オリンピック、日本ブランドの所有欲などによって、今後もその数字は伸びていくのではないでしょうか。

なぜ、『微信(We Chat)』が中国人観光客の買い物を促進させるのか。

それは、微信のプラットフォーム上に商品情報などのコンテンツが流れ、それをもとに、買い物をしているからなのです。

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微信と、日本のLINEの違いは以下の3つです。

  1. 微信では、タイムラインを企業も個人も積極的に使用していること
  2. 公式アカウントで企業側が、積極的にプロモーションしていること
  3. 4億人が決済口座を作っていて、決済機能を持っていること

スマートフォンとインターネットの普及によって、個人の持つ影響力は大きくなりました。

それによって、個人の発信する情報の重要性も高まり、日本に旅行した『個人』から、日本の流行りものや、買ってよかったもの、オススメ商品などの情報が微信上に発信されます。

そして、それをもとに購入する商品を決定するという流れが誕生しました。中国のアプリが日本でも使用できるようになることによって、ますますこの動きは強くなり、中国人の買い物を促進させるでしょう。

 

『We Chat Payment』のメリットと、重要になってくるポイントについて

何と言っても、11億人のマーケットに情報を発信することができるということが一番のメリットではないでしょうか。

また、We Chat Paymentは4億人のユーザーがいますから、決済機能を利用したユーザーに対して、店舗サイトへの会員化や、フォローを促したり、購買情報をもとに、ユーザーが好みそうな商品情報やサービスのプロモーションができ、マーケティングに利用することができます。

また、それによってリピート顧客へと育てたり、サービスのブランディング、プロモーションとしての利用も可能になるでしょう。

その中で、企業側が考えなければならないことは

  1. サービス・商品を微信上に口コミしてもらえるような戦略を考えること
  2. 中国人が好む商品をつくる。もしくは、ブランディングしていくこと
  3. 企業側として、微信上に情報を発信できるようになること

ではないでしょうか。

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