【まとめ】ドリルを売るには穴を売れ!マーケの基本って何?

書評

佐藤義典さんの「ドリルを売るには穴を売れ」を読みました。

マーケティング初心者向けに、マーケティングに必要な考え方・全体感が分かりやすく説明されています。

勉強になった部分やマーケティングに必要な思考プロセスをまとめたいと思います。

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【まとめ】ドリルを売るには穴を売れ|本のあらすじ

『ドリルを売るには穴を売れ』の本の内容は、マーケティング戦略を活用して、赤字続きのイタリアンレストランを立て直していくというストーリー仕立て。

物語形式で、マーケティング戦略のエッセンスを学ぶことができます。

内容はというと、

広岡商事の新規企画室に勤める売多真子が、前任者が立ち上げたイタリアンレストランが1年間赤字続きで会社がもう限界だから、2ヶ月以内に改善案を出さないと閉店すると社長に伝えられます。

しかし、任された売多真子は入社したてでしかもマーケティング経験のない初心者。

そんな中で、プロのマーケターである勝に立て直すためのマーケティング視点をもらいながら、イタリアンレストランを立て直してくストーリーです。

ドリルを売るんじゃない。穴を売るんだ

元ハーバード・ビジネススクール名誉教授のセオドア・レビット氏が、1968年に発表した【マーケティング発想法】という有名な考え方があります。

昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである。

ドリルという商品ではなくて、穴を開けたいというニーズに対する解決策(価値)を提供することが重要であるということです。

ここで勉強になるポイントは

  • 顧客にとって価値って何なのか?
  • 潜在的なニーズ(消費者インサイト)を知る大切さ

を学びました。

4つの理論体系について|マーケティングの本質は消費者視点を持つことです

マーケティングにおける基本的な4つの理論体系については次の通りです。

マーケティング4つの理論
  1. ベネフィット
  2. セグメンテーション・ターゲティング
  3. 差別化戦略
  4. 4P

まずは、顧客にとっての『ベネフィット』を知りましょう

まずは、顧客がどんな課題を持っているのか、どんなものに価値(ベネフィット)を感じるのかを知りましょう。

顧客は何に対してお金を払うかというと

  • (自分の)痛みを避けるため
  • 快楽を得るため

上記を実現するために商品、サービスを購入します。

だから、顧客が抱えている課題が分らなければ、それを解決する手段を考案し、提供することができません。また、顧客側もその商品、サービスを『ベネフィット』だと認識しません。

マーケティングにおいて、顧客や市場が求めているものを分析して、それを作っていくことが求められていますし、考え方として大切なことです。

ベネフィットは『機能的ベネフィット』と『情緒的ベネフィット』の2つがあります

ベネフィットの種類は2つです。

  • 機能的ベネフィット
  • 情緒的ベネフィット

 

  • 機能的ベネフィット:物理的で計測しやすいベネフィットのこと
  • 情緒的ベネフィット:デザイン、憧れなど、本来の価値とは、あまり関係ない価値のこと

時計で考えてみましょう。

時計の機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットは何かと言うと

  • 機能的ベネフィット:軽さ、安さ、見やすさ
  • 情緒的ベネフィット:社会的ステータスが手に入る

時計を購入した人に「何でその時計を購入したのですか?」という質問をした時に、帰ってくる答えがベネフィットです。

ベネフィットの源を決める5つの要素とは?

ベネフィットは以下の5つの要素のいずれかです。

ベネフィットの5つの源

  1. 生理的欲求
  2. 安全欲求
  3. 社会的欲求
  4. 承認欲求
  5. 自己実現欲求

マズローが唱えた欲求5段階説の要素です。

例えば、「口臭が気になり、改善したい」という人はどんな欲求を持っているのか。周りの人に「〇〇さんって口臭するね」と言われてたくないから、直したい(承認欲求」と思うかもしれません。

また、「講演家になりたい!」から口臭を改善したい(自己実現欲求)と考えているかもしれません。

欲求(ニーズ)によって、訴求の仕方、コンセプトは変わってきます。しっかりと、顧客側のニーズを汲み取りましょう。

欲求(ニーズ)を知るためにセグメンテーション・ターゲティングを明確にする

顧客の欲求(ニーズ)を知るために、セグメントを切り、顧客像を絞りましょう。人によって抱えている課題、欲求(ニーズ)が異なるからです。

例えば、「20代の女性」とセグメントを切っても、対象の女性の抱えている課題はというと、「痩せたい」と思っている人もいれば、「太りたい(筋肉を付けたい)」と思っている人もいるでしょう。

つまり、大きな枠では具体的なニーズが分からないということです。

セグメンテーションは人口統計的要素と心理的要素を活用する

セグメンテーションで理想的なのは、人口統計的なセグメンテーションと心理的セグメンテーションの両方をうまく活用することです。

上記のように「20代の女性」はターゲットとして枠が大きいです。

  • 人口統計的なセグメンテーション:20代女性、独身、働いている
  • 心理的セグメンテーション:美意識が高い

20代女性で独身なら可処分所得も多く、アクティブに自分にお金を使うと考えられるから「美意識が高い」という心理的な要素が表れました。

セグメントを細分化することによって、顧客が求めているニーズをリサーチしやすくなります。

ターゲティングをする上での3つのポイントは?

ターゲティングする上で重要な3つのポイントはこちらです。

ターゲットの選ぶ基準
  • 市場が大きい
    まずは、ターゲットとなるセグエントが市場として十分に大きいことが重要
  • 競合の激しさと自社の強み
    そのターゲットをめぐる競争が激しいかどうか、ということ
  • 価値の必要度の高さ
    あなたの商品やサービスが提供する「顧客にとっての価値」を切実に必要としている人がいるのかいた方が売りやすい

絞ることが必要な理由は、単純に絞らなければ売れないからです。

ターゲットを絞るということは、性別、年齢の人口統計的なセグメントを決めることだけではなく、ライフスタイルなどの心理的なセグメントを具体的にすることに繋がります。

競合に負けない差別化をするための3つの軸とは?

メインターゲットを決めて、そのターゲットが何を求めているのか、どんな価値(ベネフィット)を届けるべきなのかが決まったら、次は差別化戦略です。

顧客が自社の商品・サービスを選んだということは、価値(ベネフィット)を感じてくれたから。競合他社と比較した時に、顧客から選んでもらえる理由を作ることが重要となります。

競合に負けない差別化するためのポイントは次の通りです。

差別化の3つの軸

  1. 手軽軸
  2. 商品軸
  3. 密着軸

手軽軸とは、手軽に済ませたいというベネフィットを求めている顧客を狙った差別化戦略です。

商品軸は、プロダクト自体で差別化する。とにかく良いものを求めている顧客を狙っていきます。

密着軸は、顧客に密着することで差別化します。

自分の強みを活かすことができる差別化軸を考えましょう。既に商品・サービスがある場合は、自分の強み部分からターゲットを決めていきましょう。

価値をどう届けるか4P分析をしましょう

価値(ベネフィット)を実現するために4P分析を行いましょう。

4P分析とは?

  1. Product:これを通して、顧客に価値がもたらされる
  2. Promotion:製品の価値を顧客に伝える
  3. Place:実際に顧客に価値を届ける販路
  4. Price・いくらで提供するか

売り手にとっては、製品を作って売ることが目的かもしれないが、顧客とっては、ある価値を実現する欲求を満たすための手段であって目的ではないです。

商品・サービスを通じて、どんな価値を顧客に届けるか。価値が明確になったら、どのようにその価値・差別化ポイントを伝えるかがポイントです。

「ドリルを売るには穴を売れ」はマーケティング入門者向けです

「ドリルを売るには穴を売れ」を読んだ感想としては、マーケティングに必要な全体の流れを理解することができました。

「ベネフィット」「セグメンテーション・ターゲティング」「差別化戦略」「4P分析」を通して、マーケティング戦略を立てていくことは理解しました。

しかし、それぞれのポイントを具体的にどのように固めていくのかが記載されていないという印象です。

マーケティング実務者、マーケティングに携わっている人には少し物足りないと感じるかも。マーケティング入門者にとっては、戦略を練るための全体フローを理解することができるから良いと思います。