結果が出る人、結果が出ない人の違いは「頭の良し悪し」ではないです。
それは、目標達成するために「どこが課題」で「どう改善する」かを考えて、行動できるかどうか。
その中で、「数値化」はすごく重要。
私自身も、数字で物事を考えることが苦手なので、三木雄信著の「孫社長にたたきこまれた数値化仕事術」を読みました。
簡単にこの本の要点をまとめたいと思います。
目次
孫社長からたたきこまれた数値化仕事術とは
三木雄信著の「孫社長からたたきこまれた数値化仕事術」とは、孫社長がビジネスをする際に、実際に思考・行動するために意識していることをまとめた著書です。
目標を達成するためには、どのように考えるべきかポイントがまとまっています。
三木雄信は孫社長のもとで仕事をしていた方です
著者である三木雄信さんは、もともと孫社長のもとで仕事をしていた方です。
25歳の時にソフトバンクへ転職されて、孫社長のかばん持ちから始まって、様々なプロジェクトを成功に導きました。
検索ポータルサイト「Yahoo!JAPAN」、ADSL事業「Yahoo!BB」、携帯電話事業、Pepperのロボット事業など、次々と新たな分野に進出し、成功を収めました。
孫社長からたたきこまれた数値化仕事術を要約すると
「孫社長からたたきこまれた数値化仕事術」を要約すると、ビジネスを成功に導いたり、目標を達成するための必要な数値化のポイントをまとめています。
数値化の目的は、目の前にある問題・課題を明らかにして、解決し、目指す目標を最短で達成させること。
そのためには、『使える』数字にする必要があって、数字を『分ける』ことで課題を明確にすることが重要であると言っています。
孫社長からたたきこまれた数値化仕事術を読むメリット
この本を読むメリットは、次の通りです。
- 結果を出すためのプロセス理解ができます
- 結果を出すためのネクストアクションが考えられます
- 数字で考えるクセが身につきます
数字意識ができない人や数字が苦手な人でも要点がまとまっているので、おすすめです。
結果を出すためのプロセス理解ができます
数値化をマスターすることで、結果を出すためのプロセス理解ができるようになります。
プロセス分析を使うと、なぜこれほど確実に結果を出せるかと言えば、「中間目標」を設定できるからです。日々の行動目標を具体的な数字に落とし込めば、「今日の自分はやるべきことをやれたのか、それともやれなかったのか」がはっきりします。
結果を出すためのネクストアクションが考えられます
数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか」を考えること。
孫社長は、「『どうだったか』はいい。『どうするか』を話せ」 とよく言うとのことです。要するに、過去ではなく、未来の話をしろということです。
数値化をする目的は、次のアクションにつなげることです。
もちろん過去の分析は必要ですが、それはあくまで「次はどうするか」の意思決定をするための材料でしかありません。
「未来=次のアクション」につながらない数値化は、意味がないということです。
数字で考えるクセが身につきます
数字で物事を考えることができるようになります。
行動した結果に一喜一憂するのではなく、「なぜ、そのような結果になったのか?」
数字は、因数分解することができます。
そうすると、結果の原因・理由が明確になるので、対策が立てられるようになるのです。
売上が伸びない理由とは?
売上が上がらない、結果が出せない理由は下記の通りです。
- PLAN(計画)ばかりで、DO(行動)していない
- 意味のない数字を管理している
- 問題解決に繋がらない数値化はなぜ起こるのか?
PLAN(計画)ばかりで、DO(行動)していない
当たり前ですが、計画を立ててばかりで、実際に行動していないと結果は出ません。
意味のない数字を管理している
数字を使うのは、目の前にある問題を解決し、目指す目標を最短最速で達成するためです。
「自分の問題」を解決するためには、本当に必要な数字を計測し、分析して、「数値」という道具に仕立て上げなくてはいけません。
それを放置せず、「この事象を裏づける数字はないか」と考え、問題意識を持った現場の人間が必要な数字を取りにいって初めて、本当に意味のある「数値化」が可能になるのです。
問題解決に繋がらない数値化はなぜ起こるのか?
数値化がうまくいかない理由は数字の「分け方」がうまくない、甘いからです。
営業の話で考えてみます。
売上は上がっているけど、利益率は下がっている。。。けど、なぜかわかならい。
こう言うことって、よくあると多います。
利益率が下がっている理由が分からないのは、「売上」と言う漠然と大きな数字を見ているからです。
数字を「分ける」ことで、「意味のある」数字にしなければなりません。
例えば、
- 売上=新規顧客の売上+既存顧客(購入回数2会以降)
- 売上=1-3月、4-6月、7-9月、10-12月
- 売上=業種ごと
など、細分化することでどこが問題があるのかがわかるようになります。
孫社長にたたきこまれた数値化仕事術の基本とは?
まずは、数値化する目的を明確にする
数値化仕事術をマスターするための基本はと言うと、なぜ数値化するのか、目的を考えることです。
数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか」 なので、どこに課題があるのかを分析するために数値化します。
数字を「分ける」
どこに課題があるのかを明確にする時に、数字を分けてみます。
仕事には、必ず始点(インプット)と終点(アウトプット)があります。
その間の工程を分けて、それぞれの数字を出してみるのです。
チームのメンバーを一堂に集めて、ポスト・イットに「何が問題の要因だと思うか」を書いてもらう
プロセス分析|どの工程に課題があるのかを明確にする
「仕事の始点から終点までのどこに問題があるのか」を明らかにし、具体的な改善策を考え出すための手法として、効果抜群なのがプロセス分析です。
なぜこれほど確実に結果を出せるかと言えば、「中間目標」を設定できるからです。
日々の行動目標を具体的な数字に落とし込めば、「今日の自分はやるべきことをやれたのか、それともやれなかったのか」がはっきりします。
数値化できたらあとはPDCAを高速で回す
数値化し、どこに課題があるのかがわかったら、次は改善策に落とし込んで行動することが大切です。
行動すると、行動から結果が得られます。
得られた結果にして、目標を達成するためにはどんな行動をしていく必要があるのかを考え抜いていきます。
7つの分析ツールとは?
分析をするときに覚えていて損はないツールの紹介です。
①プロセス分析
上述の通り、プロセスごとに数値を分析する方法です。
これをすることで、どのプロセスにボトルネックになっているのかが明確になります。
②散布図と単回帰分析
単回帰分析とは、
ある変数yの変動を別の変数xの変動により説明・予測・影響関係を検討するための手法です。
アイスクリームの売上(y)は、気温(x)によって変動があるのかなどの推測ができるようになります。
③重回帰分析
重回帰分析は、単回帰分析と違って説明変数(x)が複数になることです。
アイスクリームの例で言うと
売上(y)は、気温(x1)、広告費(x2)、フレーバーの種類(x3)によって変動があるのかを推測できるようになります。
④パレート図分析
優先順位付けに大いに役立ちます。
また、各項目の順番だけでなく、累計が示されることにより、追加の手間や時間をかけることがどの程度意味があるのかを類推しやすくなり、やる・やらないといった判断がしやすくなります。
「顧客の上位20%で売上高の80%を占めている」などのように、20-80の法則と言われることも多いです。
⑤T勘定
勘定科目ごとの全ての取引をまとめた帳簿を指します。
総勘定元帳を簡略化してTの形をした図にしているため、T字勘定とかTフォームなどと呼ばれています。
プロセスごとに元の数字がどのように推移しているのかを把握するのに便利です。
⑥差異分析
実績と予算の差異を分析していきます。
⑦LTV分析
LTVとは、Life Time Valueの略称です。
顧客生涯価値(1人の顧客の累計購入金額)を指します。
このLTVを分析することで、1人当たりの顧客獲得コストを分析し、広告運用などの予算配分なども明確にできます。
売上を上げるために考えるべき指標とは?
売上を上げるために考えるべき指標は5つです。
- 顧客数
- 顧客単価
- 残存期間(顧客でいてくれる期間)
- 顧客獲得コスト
- 顧客維持コスト
この5つはソフトバンクでも、重点的に計測されている指標であって、事業を大きくする中で重要な指標です。
まとめ|鮭の卵理論とは
目標を達成するために必要な数値管理のポイントがまとまっていて読みやすいです。
また、この本を読んで一番学んだことは、「行動すること」です。
成功することはそんな簡単なことではないから、どんどん行動すること。行動した結果から、データを蓄積させて、精度を高めていけるようにしていきたいですね。
鮭の卵理論とは、鮭って1回の産卵で3,000個の卵を産むこと。
海にって、鮭になって戻る確率は平均で4%しかないので、このくらいの卵を一度に産むそうです。
イチローであっても、10回打席に立って、7回は失敗する。その失敗から学んで、恐れずに行動していきたいですね。