問題解決をするための具体的な方法がわからない。
社会人になったばかりで、漠然と不安。
自分の力に全く自信がない。
このような気持ちを抱いている人も多いと思います。
グロービス経営大学院の『グロービス流ビジネス基礎力10』は、そのような不安要素を解決してくれる良書でした。

この本を読むことで
- 問題発見から問題解決までを考えるためのプロセスを理解する
- 行動する前に、まずは「問い(目的)」を理解すること
- 仮説を立てることの重要性について
の3つのポイントを理解することが重要であると思いました。
問題解決のためには、まずは『問い(目的)』を理解すること
成果をあげる問題解決方法を知らない人が陥りがちなポイントは、「解決策を考えてしまう」ということ。
つまり、計画とそれに対する行動を一生懸命するということ。
計画を立てることも、それに対する行動を起こすことも重要です。
しかし、それが問題解決との関係性が低ければ、効果が低くなります、もっと言えば、無意味になる。
だから、そう言った『ムダな行動』をなくすために、何が必要なのか。
それは、「(本質的な)問い(目的)を明確にする」ことです。
まず、成果をあげる問題解決方法のプロセスは、以下の6つのステップが重要になります。
- 問い(目的)を明確にする
- 仮説を立てる
- 情報収集
- 情報の分析、問題発見
- 解決策を考える
- アウトプット(プレゼン)
「問い」をしっかりと押さえていなかったために、仕事が効率的・効果的に進まない例は枚挙に暇がありません。
目の前で片付けている業務は、具体的にどのような課題(=問い)を解決するためのものなのか、ということを常に考えることが重要。
問い(目的)を分解して、本質的な問題を見極める
「これからうちもグローバル化を推進していくためには、グローバル人材を増やしていかなくては。ちょっとグローバル人材の育成施策を考えてくれ」
このように言われた場面を想像してみてください。
ここで焦点になるのが「グローバル人材の育成施策」の企画立案です。
しかし、「グローバル人材」というなんとも抽象的なワードによって、計画・行動が立てられません。
このように、問い(目的)そのものが、大きい場合がある。
したがって、これを分解して、本質的な問題を見極めます。
- 「グローバル人材」の定義は何か?
- いつまでに、どのくらいの人材を確保するべきなのか?
- どの事業の成長を促すために必要なのか?
問いが大きい場合、まずはその「問い」が何を意味しているのか、を問いの出し手とともにしっかりと議論し、握る(共通の理解に達する)ことが必須です。
なぜ、仮説を立てることが大切なのか?
なぜ、仮説を立てることが重要なのか?
一言でいえば、生産性が高い仕事ができるからである。
生産性は、「インプット量」と「アウトプット量)で決まります。
したがって、いかに少ないインプットで、最大限のアウトプットを出すことができるのかがポイント。
そのために、仮説を立てるのです。
つまり仮説を立てるメリットは、「仕事のスピードがアップ」「仕事の質が上がる」ということ。
見極めた問い(目的)に対して、自分の仮説を立てます。
次の行動を起こすという目的のもと、その仮説を検証するために必要な情報を収集していく。
仮説が立てられないということは、そもそもの問い(目的)がきちんと押さえてれていないということ。
フレームワークの引き出しを増やし、問いのフレームワークとして、活かすことで、ぜひ仮説を引き出す糸口としても使ってみましょう。
仮説構築力を高めるためには、問題意識を持つことから
仮説を構築しようという推進力としての仕事への問題意識と、仮説のネタとなる知識や情報の引き出しの2つがあって初めてビジネスで「使える」仮説が生み出せる。
日々どれだけの目的意識、問題意識を持って仕事に取り組んでいるかが、仮説構築のスタート。
まとめ
仮説を立てることで、見極めた問い(目的)を立証するための道筋(ストーリーライン)は、明確になっていきます。
つまり、どんなことを調べて、どのようなことをアウトプットするのかが明確になるというと。
生産性が高いアウトプットをするためには、いかに良質な問題を発見できるかどうかにかかっているということです。