「ビフォー・アフター」で劇的に変わる肉体と「結果にコミットする」というキャッチフレーズで一気に知名度を上げたRIZAPが引き続き圧倒的な業績を残している。
「ライザップは広告宣伝をガンガンやって新規客を獲得し、2カ月後にその顧客が去ったらまた広告を投下するというビジネスモデルだった。
それが今は継続客によって支えられている。
広告宣伝費を使わずとも1000人の待ちが出ている状態だ」
2015年1月時点でRIZAPの利用者数は2万5000人だったが、現在は5万6000人の人たちがサービスを利用してきた。
(参照:『RIZAP(ライザップ)に学ぶ:急成長させた心理的マーケティング5つのポイント』)
RIZAPのマーケティング戦略が変わる。さらに売上を伸ばしていくための考え方とは?
その中で、RIZAP事業のマーケティング戦略が変わってきている。
どう変わってきているかというと、広告宣伝費が抑えながら利用者を伸ばしているのだ。

2015年第一四半期説明資料では、広告宣伝費が約27億円だったのに対して、2016年第一四半期時は約24億円(前年同期比12%減少)だった。
また、四半期ごとの広告宣伝比率の推移を踏まえると、プロモーションコストを抑えながら、売上を伸ばしていることが分かる。

今までは、
- 広告宣伝(プロモーション)
- 新規顧客獲得
- サービスの提供
- 広告宣伝(プロモーション)
という流れで、顧客を獲得してきた。
しかし、今までのプロモーションで認知確立することで
- 利用者によるサービスの利用
- 口コミ
- 紹介者経由から顧客の獲得
- サービスの提供
- 口コミ
という好循環が生まれている。
“CM数減少!ライザップ経営から見えてくる健康寿命を延ばすための課題! – “知る”が、初めの初めの第…” https://t.co/m3uu3aiTkX
— Ryota (@chanryo22) 2016年9月19日
2:6:2の法則で、何か新しいものを始めたり、変革を進めていく集団は全体の2割ということ。
まだ、周知の認知形成も進んでいなかった時代のRIZAPのサービス利用者は、この2割だったということが仮説として考えられる。
そしてこの利用者のニーズというものは
- モテたい
- キレイになりたい
絶対に痩せたい理由を持っていること。
6割の人たちのニーズは
- 健康になりたい
- 少し体が気になりだした
- 強くなりたい
広告宣伝費を削減しているが利用者が増加しているということは、この6割の人たちへのアプローチでできるようになっているということ。
このことから、ある程度サービスが成熟化してきたら、裾野を広げることで業績をさらに向上させることができるということを学んだ。
今までは芸能人・著名人を活用したインフルエンサーマーケティングに注力していたが、自分の友達が広告塔になっている構図になった。
広告宣伝費を削減できることで、財政的にも余裕が生まれ、現在はM&Aに力を入れているが、さらなる成長が楽しみだ。